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「謝って下さい、お願いします」菅家さん謝罪を懇願 足利再審(産経新聞)

【元検事語る(9)完】

 《宇都宮地裁で開かれた足利事件の再審第5回公判。菅家利和さん(63)を取り調べた森川大司・元検事に対し、弁護側がさらに質問するかどうかを協議するための約10分間の休廷をはさみ、弁護側の尋問が再開された》

  [表で見る]過去の主な再審事件

 《休廷中、菅家さんは弁護人の「気にせず質問していいんですよ」との言葉に笑顔で応じるなど、リラックスした表情だったが、裁判長が再開を告げると緊張した面持ちに。主任弁護人から、弁護側の質問の後、菅家さんが再び質問することが伝えられた》

弁護側「平成4年12月8日の取り調べは、主か従かは別として、(松田)真実ちゃん事件(足利事件)も目的の一つで間違いありませんか」

森川元検事「その一つにはなると思います」

弁護側「冒頭に真実ちゃん事件のことを聞いたのはなぜですか」

森川元検事「(平成4年12月)7日の供述状況を検討しました。それまで真実ちゃん事件は否認したことがありませんでした。(福島)万弥ちゃんの事件(昭和54年の女児殺害事件)や有美ちゃんの事件(59年の女児殺害事件)は(否認したことが)ありましたが、余罪は否認しても真実ちゃん事件は一度もなかった。ところが、7日の段階でひとまとめに否認してしまった。明らかな虚偽供述。刑事責任を免れるための虚偽供述だと思いました。全体の信用性を検証する場合に、菅家氏の真意はどこにあるのかを確認するために、『間違いない』という心証をぶつけて確認しようと思いました」

 《「否認は明らかな虚偽供述」との認識を示した森川元検事。当時の認識が明らかになっていく》

弁護側「12月8日の取り調べは否認を虚偽と考えて臨んだんですか」

森川元検事「そうです」

弁護側「12月8日の取り調べに先立ち、黙秘権の行使について告知しましたか」

森川元検事「言っていないと思いますが、覚えていません。それまでの取り調べで『言いたくないことは言わなくていい』と何回も伝えてありましたので、当然分かっていると思っていました」

弁護側「今までと違って、否認を自白に転じさせることが目的ですので、告知すべきだと思うのですが」

森川元検事「若干そうじゃないかと」

弁護側「真実ちゃん事件は起訴後の取り調べですから、任意ですね。応じる義務がないことは告知しましたか」

森川元検事「記憶にありません」

 《弁護側は、取り調べをテープに記録した理由に言及していく》

弁護側「テープには録音されていませんが、テープ以外のところで言っていませんか」

森川元検事「(宇都宮)拘置支所に移ってからの取り調べでは、真実ちゃん事件について若干触れたことはあっても余罪についての取り調べでして」

弁護側「12月8日には数十分かけて否認を覆していますよね。これでも若干ですか」

森川元検事「否認供述を維持するのかの念押しをしたのです」

弁護側「告知をしたかどうか確認します」

森川元検事「テープに入っていなければありません」

弁護側「テープは個人的に録音したのですか」

森川元検事「はい」

弁護側「取り調べの録音はよくしていたのですか」

森川元検事「そういうわけじゃありません。ケース・バイ・ケースで、やった方がいいと思うときは録音していました」

弁護側「その基準は何ですか」

森川元検事「申し上げられません」

弁護側「菅家さんの取り調べで録音している回と、していない回がありますね」

森川元検事「最初の2回以外はテープが入っていると思いますが」

弁護側「録音を始めた理由は」

森川元検事「余罪を調べるにあたって、自供はありますが、真実ちゃん事件より証拠が薄いので、取り調べるにあたって、どういう質問にどういう供述をするか。出方や態度が証拠になるし、検討した方がいいと判断したと記憶しています。調書は文書化されると経緯が分からなくなるので」

弁護側「言い方が良くないかもしれませんが、取り調べをリアルに再現するためにテープを録音したのですね」

森川元検事「そういう確認をする場面が出るかもしれないと思って、テープかなと」

弁護側「テープは検察の予算で購入したんですよね」

森川元検事「いえ、個人のお金です。機械もテープも私物です」

弁護側「個人的に録音することは地検では一般的だったのですか」

森川元検事「そうじゃないと思います。ほかの取り調べは知りませんが」

弁護側「宇都宮から異動する際は正式な記録として残さず、私物として持っていったのですか」

森川元検事「重大事件ですので、何かの参考になるかもしれないと思い、残しておきました」

弁護側「異動するときには置いていったのですね」

森川元検事「はい。そうでなければここにはないでしょう」

弁護側「自分で持っていれば処分する可能性もあったということですか」

森川元検事「そうですね」

弁護側「証人尋問が決まったあと、テープは聞きましたか」

森川元検事「反訳文はもらいましたが、テープは聞いていません」

弁護側「法廷で公開されることは知っていましたか」

森川元検事「報道などで見ましたし、証人が決まった際の検察からの連絡でも聞いていました」

弁護側「菅家さんが昨日(再審第4回公判)の法廷でテープを聞いて動揺したことは知っていますか」

森川元検事「昨夜や今朝のニュースなどで聞きました」

弁護側「当時のことを思いだしましたか」

森川元検事「個々のやり取りまでは覚えていません」

弁護側「菅家さんが嫌な気持ちになったと聞いてどうですか」

森川元検事「私に聞かれても困ります」

 《菅家さんの気持ちを聞かれて、森川元検事の声が小さくなる。森川元検事はこう続けた》

森川元検事「ただ、自分の供述のテープが流れて聞くのはつらいと思います」

弁護側「テープを(地検に)残して、後任に正式に引き継がれたのですか」

森川元検事「検察庁の記録係に引き継ぎましたが、高検や最高検に送ったかは分かりません」

 《4人の弁護人が交代で質問を終えた後、菅家さんが立ち上がり、森川元検事への質問を始めた》

菅家さん「えー、森川さん私はね、昨日、今日とテープを聞いて本当につらい思いをしました。私と私の両親と兄弟に謝る気はまだありませんか」

森川元検事「先ほど申し上げた通りです。深刻に受け止めています」

菅家さん「私と森川さんの立場を逆に考えてください。謝ってください。お願いします」

森川元検事「申し上げた通りです」

 《質問と言うよりは懇願するように、菅家さんは森川元検事に向かって数度頭を下げた。それでも森川元検事は小さな声で同じ言葉を口にするだけだった》

 《検察側は反対尋問を行わず、裁判官からの質問に移る》

小林正樹裁判官「平成4年12月7日と8日ですが、8日の取り調べは当初から予定していたものではなかったのですか」

森川元検事「それまでは余罪について自白がありました。否認しても自白をしていました。他の証拠との関連で起訴できるか微妙な段階で、こちらも決めかね、自白が間違いないのかと真意を確認しようと思って始まった取り調べです。本件まで否認になるとはまったく予想していませんでした。自分の言葉が影響したのか分かりませんが、すべて否認されてしまったので、終わった後に検討して虚偽だと思いました。万弥ちゃん、有美ちゃん事件は否認したけど弁解も聞けてないと思い、再度8日の取り調べを行いました」

佐藤正信裁判長「8日に本件についての取り調べをすることについてはどう考えていましたか?」

森川元検事「要するに本人の開き直りかなと思ったので、その態度を正していこうと思いました。正すところは正して…」

佐藤裁判長「本件については虚偽だと意識して調べたようですが」

森川元検事「そう念頭に置いてやりました」

佐藤裁判長「別件は?」

森川元検事「そこは分かりませんでした。とにかく供述を聞いてみようと」

佐藤裁判長「本件については、虚偽であるという気持ちで臨んだんですね」

森川元検事「はい」

 《森川元検事は佐藤裁判長に深く一礼し、法廷を後にした。後を追おうとする記者たちを、佐藤裁判長が「このままで」と諭す。菅家さんが望み続けた森川元検事からの謝罪の言葉は出ないまま、証人尋問は予定より1時間早い午後4時5分に終了。菅家さんの再審は実質的な審理を終えた》

 《次回は2月12日、検察側による「無罪」の論告と、弁護側の最終弁論が予定されている》   =完

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